発展途上国とマイクロファイナンス

ジャック・アタリ緊急インタビュー
NHKテレビ番組「危機の核心とは何か」- マイクロファイナンス

このNHK特集でのジャック・アタリ氏のインタビューですが、このマイクロファイナンスに関してだけちょっと「これはどうなんだ?」って思ったので、その備忘録。(うまくまとまらなかったけど、とりあえずアップ)


途上国に対してこのマイクロファイナンスをえらく推奨しているようですが、貧しい人達にとっての根本的な対抗策ではなく、あくまでその場しのぎの一時対応でしかないように感じました。

確かに、今日、明日生きていけるかどうかギリギリで生活している人達にとって、お金というものは生きていく上で絶対に必要で、この小額融資がその人の助けにはなっているのでしょうが、それが長期的にみて国全体の活性化に繋がるとはどうしても思えないんですよね。


個人的には大手メーカーが発展途上国に工場を作る方が全然ましだと思うんです。

確かに低賃金で働かせていると批判を浴びていることもありますが、でも、工場を作ることによって雇用が生まれるじゃないですか。逆に、やれフェアトレードだとかいって(労働賃金とはちょっと違うかな?)、最低賃金を先進国並にしてしまうと、そのメーカーにとってこの国に進出するメリットがなくなるわけで、参入しなくなっちゃいますよね。

貧しい国っていうのはそもそも働き口がないわけで、やはり如何に雇用を生むかが大事だと思うんですよ。


如何に雇用を生むかは、その国が真剣に取り組まなくちゃいけなくて、基本的に貧困国っていうのは資源がないので、やはり外資の力を借りるのが手っ取り早いと思うんですね。そうなると、外資が参入しやすい環境を作ることが第一の目的としてくるんじゃないでしょうか。例えば登記の容易さ、法人税やその他様々なコストの低さ、外国人の住みやすさ(犯罪率が低い、生活基盤が整っている)、等々。


と同時に、国側は自国民である労働者も守らなければなりませんよね。単純に低賃金でこき使われているだけでは先進国に良いところだけを持っていかれますので。最低限の生活保障を約束し、仕事・ビジネスのやり方を教育させてもらい、将来は自分達だけで仕事が回せるような基盤を作るというビジョンのもと、外資の受け入れ体制を作ると。


参入企業側は、採算や利益だけを重視するのではなく、社会貢献的な目的でもっと進出していけないものでしょうかね。CSR(企業の社会的責任)の考え方がもっと浸透すればいいんですかね。国際機関がその辺の規定を作るとか、どうなんでしょう?既に何かやっているのかも知れませんが。。



とりあえず、ちゃんとした教育もされていないまま、お金だけを貸すっていうのは物凄く安直な考えのような気がして、僕はあまり好きになれませんでした。教育っていうのは何も学校だけから学べるのではなく、寧ろ仕事を通して学ぶことの方が多いので、やはり雇用を如何に生むのかに焦点を当てたいなと思った次第です。


ま、最終的には途上国って全て政府のお偉いさん方がネックだって話しですけどね。それは先進国でも言えることかも知れませんが・・・